お金と金庫の続きなど  

今朝、トンちゃんが出た後、再度部屋を点検。
なんと、枕の下に数万円。
え?っと思って金庫を開けると、数万円。
ん? っと思って、以前の保管場所を見てみると、
なんと10万円入りの封筒があった。トボとトンちゃんで夏物を収納した場所だ。
一昨日には一円もなかった場所。
たぶん、トンちゃんはこれらのお金を、やはりデイに持って行っていたのだろう。
昨日の張り紙の効果で、今日は置いていったのだ。
つまり、ほとんどをなくさずに持っていたことになる。
よかった。誰にも迷惑をかけずに本当によかった。


でも、このお金を勝手に金庫に収納することも、
口座に戻すことも、どうしても抵抗があってできなかった。
トンちゃんが帰ってきてから、うまい理由をつくって夏物の引き出しを見せてもらい、
偶然見つけたふりして金庫に入れてもらおう・・・そういう作戦を考えた。


しかし、さきほど失敗。うまく行かなかった。
その後、「金庫使ってるんだってね」と聞いてみた。
すると、まただ。「鍵をもらってないわ」
そんなことないわよ・・・と、鍵を探させ、開けさせた。
「お金が入ってるじゃない、トンちゃん!
部屋のあちこちに大事なお手紙やお金やアクセサリー置いてない?
みんなこれに入れてね。」
そういうのがやっとだった。
次回あの封筒入りのお金を見つけたら、やはり勝手に金庫に収納してしまおう。


***********************************

一昨日のこと。
いつもどおり散歩に出ようとしたときに、
小さなとこだけど立て続けに二つ、トンちゃんに話が通じなかった。
正直、何の話だったか忘れてしまったが、鍵を閉めて出たのに、
一度トボだけ室内に戻ることになったのだ。

うんざりしていると、トンちゃんがいる玄関前で可愛い声と足音がする。
「こんにちわ~!!!」
四歳ぐらいの男の子の、大きな太いハッキリした声でのご挨拶。
トンちゃんに挨拶してくれたのだ。
このあたりにはそんな小さな子はいないはず。
マンションの中を探検中だったのだろうか。
なんという「おばさんキラー」のかわいらしさ!

慌ててトボも用を済ませて玄関の外へ出た。
マンションの外廊下の向こう端に、小さな後姿が見えた。
「ねえねえ、あの子なのね? 今のかわいいご挨拶。なんていい子なの!」
・・・と、トンちゃんに声をかけた。
「何のこと? 今の子? 子どもは通ったけど、挨拶なんてしませんよ。
知らん顔していっちゃったわよ。」
心底不愉快そうなトンちゃん。

そういえば、トンちゃんは挨拶を返さなかった。
トンちゃんも子どもは大好きなのに。
室内のトボに聞こえるような大声で、面とむかった挨拶だったはずなのに。


なんで? なんで?
小憎らしい嫁の言葉なら、耳をすり抜けることもあるだろうけど。
なんで?  なんで?
この人の頭のなかって、いったいどうなってるの?
訳のわからない3連発。
一緒に歩くのイヤだ・・・・散歩中、この気持ちからなかなか立ち直れなかった。

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お金問題のその後

今年の初めから、トンちゃんの手元に
管理能力を超えたお金があることが気になっていた。
日によって変わる保管場所を時々追跡していたのだが、
一ヶ月ほど前から見当たらなくなった。
トンちゃん自身も見失っているふしがあった。

お金問題を書き始めた頃から、
トンちゃん自身が「手元にはいくらも持っていないのよ」という感じだった。
なくした、盗られた・・・の深刻さはまるでなし。
服の整理にかこつけて、トボが勝手に徹底的に探したが、なかった。
外出時になくしたのだろうと結論づけた。

で、数日前はっきり気がついた。
トンちゃんがデイに出かけた後、
部屋にまったくお金の気配がないことが続いたのだ。
最近デイでも「財布を持ってこないように」と注意があるのか、
財布を置いていっている。しかし、その財布は空。
夜毎数えている小銭の姿さえない。
え?つまり、トンちゃんは、残りの数万円あまりさえ、
すべてデイに持って行っている? それも裸で!!

これはいけない! これ以上なくしてはいけない。
そしてとんでもないトラブルの元だ。
慌ててケアマネに電話し、トンちゃんの実情を話した。
デイにもトンちゃんの実情と、対策に困っていることを話してもらい、
お金のトラブルを起こしていないかなどを聞いてもらうことになった。
私たちの責任なんだけれど、どうしたらいいのか。
「お金や財布をデイに持っていかないように」は、
実はこれまでも口をすっぱくして言っているけれど、
相手はアルツハイマー。どうしたらいいのか?

とりあえず、貼紙を作ることにした。
「デイへはお金や財布は持っていかないで。
トラブルのもとです。
買い物は家に帰ってから。
ケアマネ 山田」
こんな文面でトボが勝手に作り、
ケアマネの名前を入れることを了承してもらった。
デイからのお達しではダメ。
「うるさいことを言うデイには、行かない!」と言いかねないから。
どんな効果があるともいえない。
こういう注意を受けているという証拠でしかない。
ないよりマシかも・・・ぐらいの期待。

帰宅したトンちゃんに話して、部屋に貼った。
「ほんとにねえ、お金なんか持って行っちゃだめよね。」
なんて優等生発言をしていた。


で、昨夜夜入浴中に念のため金庫を開けてみると、
なんと3万円入っていた。
たぶん、今日デイに裸で持っていったお金を
金庫に入れたのだ。 入れることができたのだ。すごい!


うーん、当分「お金と金庫」でブログが書けます。
続く!


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みっしょん・いんぽっしぶる?

アレからえて君は、何度かトンちゃんに聞いたらしい。
「金庫使ってる?」 
そのたび、答えは、「鍵をもらっていないから」だそうだ。
鍵を持たせてみると、「入れるお金はないわ」だそうだ。
ま、仕方ないか。やっぱりダメだ。
でも、お金のことは、思っていたより深刻なようで、
デイなどに相談をする必要がでてきた。


洋服のほうは・・・・。

夏物が取り出しやすくなったはずが、
なぜかその後2回のデイに、飛び切りボロな半袖で出かけていった。
で、今日、帰宅後外出用のキレイな長袖に着替えていた。
「暑い」と繰り返す。
「それ脱いで、半袖にしたら? 夏物の引き出しよ」
と声をかけたら、呆然として「そうなの?知らないわ」だと。
貼り札、かなり目立つのにね。

昨日は昨日で、ケースの中に葬ったはずの長袖下着がすべて取り出され、
チェストの上に山を作っていた。
そういえば、「夏は長袖下着はいらないでしょ」が、どうしても理解できない様子だったっけ。


ま、大整理で、初めて洗濯できたものもあり、
捨てることができたゴミもあり、タンスに貼り札できたことは今後の役にたつし・・・。
お金の捜索もできたし(「無い」と結論)
それなりに、やった価値はあったはず・・・・。


**********************************


一昨日、散歩に出て早々、妙に口数が少なかった。
足取りも、いつにもましてゆっくり。
違和感を感じていると、右わき腹を何度かさすっている。
声をかけると、
「歩き始めに時々痛くなる」という。
そんなこと初めて聞いた。
そこから3分ほどの公園のベンチで休ませることにした。
座る前に、「どう?お腹は」と聞くと、キョトンとしている。
時々痛むのは、腰だという。
その後も二転し、帰るときには、お腹のことは忘れていた。
体の痛みに関することも一瞬も覚えていられないとは・・・。
ま、去年の腰痛のときも、「風邪を引いている」つもりになったり、
「寝たきりの人」のつもりになったり、色々あったっけ。


*************************************

先日、久しぶりにケアマネ来宅。昼食を食べ終えた途端のことだった。
今度のケアマネは、トンちゃんに色々と質問する。
「お昼は何をめしあがりました?」
3分前だが、もちろん全く言えない。
「さあ、なんでしたっけ・・・・。デイでもお昼は似たり寄ったりで、
でもBデイの先生方はとてもご親切で、
・・・・・」と、流れるようによどみなく話すトンちゃん。
なにを聞かれても、自分の得意な話に摩り替えてしまう。
とてもすごい技だ。


「ベランダのあのお花きれいですね」と言われれば、
「息子が山で毎週ボランティアをやっているものですから」と答える。
ほとんど事実と違い、質問とも関係がない。

「昼間は何をしていますか」の答えは、
「フランス刺しゅうなどをやっています・・・・・・・・・。」と延々と続く。
そんな姿、みたこともない。

あくまでも一瞬前のことを覚えていない人が、
とうとうと語るのだ。
とうとうと語るのに、中身は空っぽ。
でも、人としての体裁?外枠?は、どうやら保っている。
最近、えて君と顔を合わせては、二人で妙に感心?する。

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衣類大?整理と、お金・・・その後

翌朝、トンちゃんがデイに行ったあと、部屋に入ってみた。

トボがタンスなどに貼った貼り札は、そのままだった。
正直、多分剥がされているだろうと思っていたので、
ちょっと安心した。前歴あるから。
引き出し類をあけると、ほぼそのままの状態で衣服が入っていた。
衣装ケースの貼り札も中身も、ほぼそのまま。
(結局、梱包まではしなかった。
思い起こせば、引越しの前夜、ありとあらゆる梱包を独力でといてしまい、
何日もかけた分別を台無しにしてしまったトンちゃん。
天袋の奥深くに隠したものまで、独力で降ろしたのだ。
いざ、やろうと思えば、なんでもできるんだもん。)


少しホッとして、次なる任務へ。
つまりは、例のお金探し。
いつもより時間があったし、部屋が片付いているのでチャンスだったのだが、
結局どこにもなし。
結論、ここ数ヶ月手元にありすぎたお金(最大時30万円余り)は、
この部屋以外のどこかに消えてしまった。
もう探すところはない。
多分、デイまたは隣の食品スーパーで落としたのだろう。
小さいカバンにパンパンに物を入れるから、
ハンカチ一つ取り出すのがたいへんなんだもん。
ほかにどこにも行く機会がなく、
食品以外の店に行けないのだから、使いようもない。
物も服も増えていない。増えたのは、お菓子の空袋のみだ。

デイに来る人のなかには「気の毒な方」(←トンちゃんの表現)もいるので、
そういう方に差し上げてしまった可能性もなくはないけど。
あまり頻繁に大金がなくなるなら、
相談しておくべきかもしれない。


ま、しょせん、トンちゃんは、そんなお金を持っていたこと忘れているし、
だから当然無くなったことも分かっていない。
ありもしないお金を探して騒ぐとなると、一大事だけど。

なぜこんなにトボが、お金の行方が気になったか?
それは、つまり、「介護には一切かかわらない他の相続人さんたち」
の存在があるからだ。
使途不明金が多額だと、格好の突っ込みどころになって、
彼らを喜ばせてしまう。それを今から想像するだけで、不愉快だからだ。


年に20万ならともかく、一度に20万をたびたびやられるようでは実際困る。
不要でも「手元にお金を持っておきたい」という気持ちは、分かるんだけどね。
えて君は、下ろしてあげる小遣いを大幅に減らすという。
本人のお金なんだけどねえ・・・・。
・・・・そんなことを考えながら、二人でホームセンターを歩いていたら、
特売の小さな手提げ金庫が目に入った。
使いこなせないだろうね。でも、なんておあつらえ向きなタイミング。
しかも、ダメ元なお値段!!「ダメ元で」と買ってしまった。


合鍵はトボが保管。
開け方閉め方は、金庫に大きく書いた。
「えて君の会社の不用品だ」とトンちゃんに渡した。
(ドラえもんの秘密のポケットのように、不用品が色々出てくる会社だ。
この手はもう何度も使っている)
鍵は、デイのバッグに取り付けた家の鍵のホルダーに取り付け、
開け方はなんども練習させた。
幸い、トンちゃんもうれしそうだった。 金庫はベッド上に置かれることになったようだ。

・・・で、丸一日たって聞いてみると、
「鍵をもらっていないので、使えません」とのこと。
ダメだこりゃ・・・・・。ま、当然か。

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衣類大?整理をやってみた

おとといの昼間、えて君とメールでさんざん意見を交わし、
昨日の昼間「衣類大?整理」を決行した。
トンちゃんが起きてくる前に、「夏物」「下着」「冬物」
「シーツ・パジャマ・枕カバー」などという貼り札を作った。

昼に起きてきたトンちゃんが昼食の片づけを終え、
「何かすることはないの?」と言ったところで、すぐに決行。

トボ「今日はほら、冬物をケースにしまうのよね。さあ、始めましょう!手伝うわよ」
トン「あら、そうだっけ。いいわよ。そんなことまでご迷惑かけられないわ。」
トボ「あら、昨日は手伝ってっておっしゃったじゃないの~。」
・・・・なんて言いくるめてしまった。
「言ったことを覚えてない」人は、「言わなかったこと」も覚えていないわけで、
ちょっと便利に利用させてもらった。


まず、クローゼットのなかの衣装ケースを取り出した。
ほぼ空に近く、実はトンちゃんのお菓子の隠し場所である。
現金が隠されていることもある。
秘密のはずだけれど、トボが「開けていい?」と聞いても、何の抵抗もなくOK。
プライバシー感覚は、拍子抜けするほど下がっている。
こちらの方が気を使う。
幸いベッドパッドがお菓子のクズにまみれて出てきただけだった。

トンちゃんに「セーター類を探して、ケースに入れて」と指示。
言われたトンちゃんが、左から右に向く間にも、こちらはドンドン仕事をする。
セーターがどこにあるかも、実はトボの方が詳しい。
「その引き出しあたりにないの?」と声掛けが必要だ。
その間に、寝巻やパッド類をベッド下に収納し、貼り札をした。
洗濯のたびに、洗い替えが見つからなくて大変なのだ。

セーター類がほぼ出揃ったところで、ケースを元に戻し、「冬物」の貼り札。
で、ズボンの類と長袖下着も分別。
冬物二枚を発見したので、ケースに入れるように指示。
ところが、わずか数歩歩いてケースの前に来たときには、
すでに、手にした2枚が冬物だということが分からない。
さらに、「ケースの中には冬物を入れる」というルールも分からない。
「あら、『冬物』って書いてあるわ」だ。
空いた引き出しには、夏物を収納。
部屋のアチコチに積まれた山を解体した。


正直、働いているのはほとんどトボ。
「開けていい?」の声に「どうぞどうぞ」のトンちゃんだが、
不快感はないのだろうか?
気を紛らわすために、
「あら、おかあさん、これ素敵ねえ? 出しておいて、いつも着たらいいじゃないの。」
なんて声もかけた。
今頃着るのにちょうどいい極薄手のカーデイガンも発見。
でも、今が初夏だと分からないようで、まだニットを着るという。
そのニットの暑苦しい上着は、当然「冬物」ケースの奥底に葬った。

作業中、「自分なりに、分かるようにしてあるから。こんなことまでやってもらって
ご迷惑かけるわけにはいかないわ」と、何度も言っている。
でもね、すでに「ご迷惑」なので、こうして対策しているわけなんだけどね・・・・。

ほぼ必要最低限のことをやり終えたが、
トボの秘密の任務は果たせなかった。
秘密の任務とは・・・・トンちゃんの「お金のありか」の探索。
実は、計算上20万円ぐらいのお金があるはずなのだが、
どうやら本人は忘れているようだし、従来の「トンちゃんの秘密の隠し場所2、3箇所」にはないのだ。
トボがどの引き出しを開けると言っても「どうぞ」だから、本当に忘れているのか。
想像も付かないような隠し場所があるのか。
外に持ち出して紛失しているのか。
本人の管理能力を超えたお金なので、こっそり回収して口座に戻してあげたいのだが。


ま、とにかく、整理が終わったので、そのまま散歩に連れ出した。
あれこれ考える暇を与えず気分転換!
戻ったトンちゃんは、間もなく昼寝に突入したようだった。
でも、寝入る前に、なにか大声が部屋から聞こえた。
戻ってきて、部屋の様子が変わっていることに気がついたのか・・・?
「勝手にいじくりまわして・・・」という、不満の大声だったのか・・・・?
このままフテ寝なのか・・・・?
マイナス思考が止まらなくなってしまった。
トボは元々太い神経の持ち主のはず。
これはトラウマなのだ。同居以来繰り返された「フテ寝」←謝罪の無間地獄・・・
のトラウマ。

・・・・で、結局トンちゃんは夕食時まで出てこなかった。
起こしてみると、なんと「今日は木曜でしょう?なんで起こすの?」とオカンムリ!
見事に朝夕を取り違えていた。「初めてだわ、こんなこと!!」と呆然としている。
この取り違えから立ち直るには、本来時間がかかるのだが、
丁度男どもがドタバタと帰宅して、ドタバタと夕食。
トンちゃん、呆然とする暇もない、ちょっと「怒涛の一日」だったかも。

さて、この整理された状態は、翌朝までもつのか?


『』


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衣類大整理をやってみるか!?

昼にウトウトばかりのトンちゃん、
さすがに夜は眠れないらしい。
幸い、家の中ウロウロするわけではなく、
独語もそれほどひどくもない。
ただ、ひたすらお金を数えている。
延々と数えっぱなしに数えている。
チャリチャリいう音が一時間ぐらいは平気で続く。
「昨夜1時ごろ目がさめて水飲んでたら、チャリチャリやってたわ」
「夜中3時ごろトイレ行ったら、まだ聞こえてた」
・・・なんて声が続々とトボに届く(笑)
で、家族が起きだす朝5時にも、チャリチャリ聞こえていたりする。
小銭を溜め込んでいるわけではなく、
財布に入っている分だけなんだけどね。


で、起きだしてきたトンちゃんは、開口一番「暑い暑い」と騒ぐ。
実はこのところ、騒ぐほど暑くはない。
長袖を着ている。
トボ「暑いなら、半そでにしましょうよ。」
トン「デイは寒いのよ。」
トボ「今日はデイじゃないでしょ。長袖は暑いわよ。」
トン「年寄りだから、若い人みたいに暑くないのよ」
トボ「でも暑いんでしょ? 半袖がいいわよ。」
トン「半袖なんか、どこにあるか分からないわ。」

アルツ特有の「言い繕い」だけれど、
ベッドの端に山積みになっている半袖を、「見つけることができない」のも本当だ。


さて、トンちゃんの衣服の量は、依然としてまだ多い。
そのほとんどが、今のトンちゃんには大きすぎる。
ちらほらトボが無断で捨てている。
体に合う服をたまにトボが勝手に買ってきて、
適当なことを言って買い取らせている。

なにしろ、大量の服のほとんどが体にあわない。
脱いだ服をしまえない。洗濯にださない。
さっきまで何を着ていたかが分からない。
今日は半袖を着るべきかどうか・・・・などが分からない。
季節外の服をしまってもしまっても引っ張り出してしまう。
一日に4度も5度もお召し替え・・・。
ありとあらゆるところにハンガーでぶら下げ、山に積み・・・。
「しまうべき場所に、きちんとしまう」ということができず、
とクロゼットや引き出しはガラガラになっている。
シーツや枕カバーはいつも行方不明。
こんな状態では、トンちゃんの身支度には益々絶望的に
時間がかかってしまう。


大きなクロゼットがあり、本来あまり衣替えの手間が要らないはずだが、
それが裏目かもしれない。
クロゼットの中にはプラケースもあるが、ほぼ空っぽのはず。
思い切って、ニット物だけでもプラケースに入れて梱包してしまおうかと思う。
それで、少しはトンちゃんの混乱が減らないかな。

そして、「下着」「夏物」「シーツ・マクラカバー」などという貼り札を、
タンスに貼ってしまおうか。
もちろん、トンちゃんが貼り札どおりに整理できるはずはないが、
私たちが手伝うときの根拠になるから。


さて、決行するなら今日の午後。
でも、意味ないかなあ???

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ウトウトさせっぱなしでいいものか・・・

このところ、とても蒸暑い。
夏が超苦手な私は、夏本番より残暑より、今が一番嫌かもしれない。


夏こそ元気!食欲モリモリ!・・・と言っていたトンちゃんだが、
さすがに去年あたりから暑さはこたえるようだ。
(食欲は相変わらずモリモリ!)


そもそもここ数ヶ月で、すっかり「デイのない日は12時起き」が
定着してしまった。たまに異常に早く起きるけれど、
自室にいてくれると私も楽なので、12近くまで声をかけない。
だからって、狭いマンションのこと。
その間私が自由に家事ができるわけでもないけれど。

暑くなってきたら、さすがに寝てられないか・・・と思ったけれど、
べつに本人気にしていない?ようだ。
暑さ寒さ・・・微妙にずれているし。
で、昼食。僅かな枚数のお皿を必死に洗ってくれ、
終わってソファに座ったら、すぐにウトウト。
2時頃に声をかけて、散歩に誘う。(そろそろ夕方しか無理だ)
支度(なぜか30分近くかかる日もある)して、30分ぐらい歩いて、
帰って冷たいものを飲ませたら、また間もなくソファでウトウト。
ウトウトがひどくなってグ~グ~になったら、
ベッドに行くようにしつこく勧めて、お昼寝。
「目覚ましは自分でセットできる」と言い張って、
こちらがうっかりすると夕方まで寝てしまう。
で、しつこい申し出により野菜切りなどをやってもらって、
終わったら、誰かが帰宅するまでまたウトウト。


これじゃあ、だめ? 
それとも、87歳の夏はこんなもの?
膝に新聞を置き、ソファのまわりには、縫いかけの刺し子、
脳ドリル、塗り絵、日記代わりのメモ帳。
でも、どれもみんなちょっと眺めるだけで、結局ウトウト。


夜はシャワーのあとすぐ部屋に引き取リ、あまり出てこない。
部屋の電気が夜中までついていたり、何かを食べ続けていたり、
独り言を延々言っていたり。
今のところ騒いだり、ウロウロしたりすることはない。
でも、昼間のウトウトは、夜の問題行動の原因になるのよね?

もっと私が話しかけ、なにかさせればいいの?
最初の頃は、一生懸命色々手仕事を考えて用意したけれど。
刺し子と雑巾縫い以外は、横に張り付いてテープレコーダーのように
説明しなくてはダメ。
家事も同様。すべて四六時中説明が必要。
安心してさせられるのは、一枚30分かかるアイロンだけ。
ベランダの植物の世話など当然ダメ。
こんな状態で、何をさせればいいのだろう。


書いてみて気がついたけど、ほんとうにウトウトが多い。
これなら案外静かな生活?
とんでもない! 
これでも毎晩、「あ~、今日もうるさかったなあ」と思って寝る私。


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「生活費」のやりとり

トンちゃんは、妄想話や間違った行動は忘れずに繰り返す。

でも、正しいことをしつこく繰り返す・・・というパターンもある。

散歩中に、「タンポポがキレイね」と、何十回も繰り返していたのは、去年までのこと。
今年は、「これキレイね」だ。 
トボが作る紫蘇ジュースを飲んで、「紫蘇ジュースもおいしいわね」
牛蒡サラダを食べると、「牛蒡のサラダもおいしいわね」と、
トボが食べる暇もないほど話しかけ続ける。
素材と料理名がなからず付いてきた。
でも、最近は、「これおいしいわね」だ。

「一日に何十回も繰り返した正しい情報」は、どうやら、
遠からず消え去るらしい。 不思議だけど。

お金のことも同じ。
最初の頃は、自分の全財産が気になって、繰り返し確認していた。
何度行っても、総額を正しく認識できなかった。
今は、全く口にしない。

その後は、年金の日に払ってくれる「生活費」のこと。
「払わなくては」「払ったかしら」「いいえ、まだ払ってないわ」を15日の前後、
いつも延々と繰り返した。そのたびこちらも返事と説明に追われた。
でも、とうとうそれも頭から消えてきた。

正直、トンちゃんがいることで、水道代・電気代は大幅アップ。
食事代も、トボよりかかっているはず。
僅かな年金からもらう僅かな額だけど、もらえないとちょっと辛い。


 
今月は、年金の日にえて君が声をかけた。
ピンと来ないなりに、お金を払う必要があることは分かったようだ。
お金をおろさなくても管理能力を超えた現金をもっているはずなので、
「『今月は降ろさなくていい。お金持ってる』」っていってたよね~。」
とデマカセをいうと、「探してみる」と言ったきり。
えて君はその後出張してしまい、トンちゃんも忘れきっている。
数日そのまま過ぎた。

3日ほど過ぎた日、あまりにも暇そうなトンちゃんに、
ついトボが声をかけた。
「ねえ? どう? お金見つかった? 」
えて君のとのやりとりも、年金も生活費も、すべて覚えていない。
意味が分かっているのかどうかも不明。
でも、部屋にこもって探し始めた。

一時間ほどたって声をかけてみると、
トンちゃん「見つかりました。今お払いします」と、妙に愛想のよい声。
それから30分たって、やっとお金をもってでてきた。
お金を受け取って、領収書を渡した。
トンちゃんは、「私はもう年で、忘れるから。言ってくださったらよかったのに」
と、繰り返し続ける。
「ハイハイ」と言ってもだめ。
「言ったでしょ? えて君もトボも。それでちゃんと頂きましたから、もういいでしょ?」
なんて言ってもだめ。
上の言葉をひたすら私に投げかけ続ける。
独り言ならいいのに、トンちゃんはいつも延々と大声で話しかけ続けるのだ。
さらに、「お詫びだ」といって、余計な一万円を目の前につきだす。
受け取ってしまえばよかったのかも。後で口座に返しておけばいいし。
でも、頭ガンガンして、考えが回らなかった。
20回ぐらい回転したのだろうか、とうとうトボは用を作って小一時間の「家出」。


その翌日の目覚めと同時に、
トンちゃんは「領収書」と一万円札をクリップで留めたものを持って、
暗い顔をして詰め寄って来た。
「これはなんなの? 説明して頂戴」
「生活費を頂いたのよ。これはその受け取った印。
いつも決まったところに貼っておくのでしょう? そのお札のことは知らないわ。
お母さんのお金だからお財布にしまってね。」
このやり取りを延々。


さらに翌日。夕食の揚げ物をしている私のところに、
午後の長い昼寝からやっと目覚めたトンちゃんが詰め寄って来た。
「なんだかたいへん申し訳ありませんねえ」
「はあ?なんのことでしょ?」
するとトンちゃんは、昨日の領収書とお金をまた持ってきた。
どうやら、今日のトンちゃんの「解釈」は、
「払うべき額から、トボが一万円割り引いてくれた。
それではいけないので、返さなくては」だ。
いくら説明しても、話がもとにもどってしまう。
たまらず、2日前に受け取ったお金をそのままみせて、数える。
「ほらちゃんと頂いているでしょう。もうちゃんと終わったの」
いくらいってもだめ。
そう、分かってる。こうやって詰め寄ってくる話は、
決して理解されることはないんだ。
気をそらして、逃げるしかない。
たまらず、トンちゃんを部屋に連れて行って、
ころがっていた財布に勝手にその一万円をつっこんだ。
これで、「一万円」は姿を消した
それでなんとか、話を終わらせることができた。

忘れ去る直前の騒ぎ、本当にたまらない。


もちろん、「金取られ妄想」よりは、何倍もマシだろうけど。


「トンちゃんのお金には、表向き一切かかわらない」
この原則を、トボはずっと守ってきた。
「金取られ妄想」を恐れていたから。
(それに、そもそも、トンちゃんが残すであろう僅かな貯金は、
どこまで行っても嫁の私には関係のないお金。
えて君のほかにも相続人はいるし、
興味もないし、その管理は私の仕事ではありえないと思っている。)
今回、生活費を請求しなければよかったんだ。
顔を突き合わす時間が長い人間は、お金にかかわってはいけなかったんだ。
分かってはいたのに・・・。はあ、後悔先にたたず。

「年金の日にえて君とトンちゃんが一緒にお金を銀行でおろし、
現金で生活費を受け取る」
年金も生活費も理解できなくなってきたトンちゃんに、
もうこれは意味ない。現金のやり取りは、むしろ避けたほうがいい。
次回からやめることにした。


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「お父さんもどうぞ」

実父から電話。

最近の実母は、なにかスーパーで売っている小さなチョコレート菓子が
お気に入りで、父は毎日のように買って届けるのだという。
本当は食べ物を持ち込んではいけない老健だが、
小さなものだから食事に影響しないだろう・・・ということで、
許可も受けたという。

袋をあけて、個別包装のままタッパーに入れて持っていくのだそうだ。
母が一生懸命個別包装をあけるのを、手伝わずに見守るのだそう。
少しでも手先を使わせるための配慮だそうだ。
うれしそうにいくつか食べた母は、「お父さんもどうぞ」と渡してくれるそうだ。
「まだそういう気持ちが残っていると思うと、泣ける」と、父。
うん、聞いていても泣ける。


で、空になったタッパーを母は父のカバンに入れる。
でも、数分もしないうちに取り出して、
「あら、今日はお菓子がないわ」というそうな。


実母が老健にいてくれるからこそ、私もこんな話をメルヘンのように
聞くことができる。
老老であれ、連れ合いに世話されている人は、幸せじゃないだろうか。

論理的、合理的だった父も、年のせいか話がめっきりのんびりしている。
「家族間通話無料」のおかげで、あわてて話す必要もない。
でも、この日トボは、携帯メールをたくさん送受している最中だった。
のんびりと話を聞きながら、手元が暇。
気がつくと、携帯で話をしながら、この暇にメールを打とうと思ったのか、
目と手で一生懸命携帯を探してしまった。
「あ、なにやってるんだか、私」と気がついたあとも、
いつの間にかまた探していた。
笑っていいやら、悪いやら・・・・。

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体がどこも悪くないことが、不自由の元だったり

相変わらず、なかなか衣服を洗わないとんちゃん。
パジャマと枕カバーを洗いたいのだが、声をかけてもかけても出してくれない。
強行突破を何度か試みて、1週間ががかりでやっと上手く行った。

そもそも「枕カバー」というものが、なぜか同居当初から全く分からない。
気がつくといつも、カバーなし。
今回カバーはタンスの上に積まれた服の山から見つかった。
しかし、「洗った」と言い張る。「汚れついていない」という。
やっとで受け取ったが、洗いがえはいまだ見つかっていない。

ほっとして、1時間ほどあとにお茶をもって「おやすみ」を言いに行くと、
なぜか同じような下着を2枚重ねて着ている。それだけ。
「あら、パジャマの洗いがえ、見つからないの?」と聞いたが、
そもそもパジャマ着なくては・・・というのも忘れているようだった。
ちょっとその場を離れてまた顔を出してみると、まだ見つかっていないようだ。
見ると、タンスの上の「山」にちゃんと見えるように積まれているのに。

だいぶ前から、朝晩の身支度に問題がありそうだった。
入浴後は裸にバスタオルを巻いて平気で皆の前をウロウロするのに、
自分でリビングに「おやすみ」を言いに来るときは、
きっちり服をきて身支度していたりする。「パジャマでは失礼だ」そうな。
でも、パジャマを着ることを忘れたり、見つけることができなかったり、
ひどいときには、ショーツを見つけられないままだったり。
そんなことが急激に増えた。


衣類をタンスやクローゼットに収納できず、
見えるところにぶらさげ、山積にしてしまう。
(ときどき自分でそれなりに片付けているけれど。)
そして、着るべきものを判断できない。


今まで、記憶や判断力の問題や妄想に比して、
身辺自立度が保たれていたトンちゃん。
そろそろ助けてあげなくては。
助けてあげることは、別に簡単だ。
だけど、その必要ないといわれるだけだろう。
自分の問題が自覚できないし、プライド傷つくし。
前の晩に、一緒に「明日の服」を決めたとしても、
翌朝はそんなこと忘れるだろうし。
私がこっそりと、もっとトンちゃんの部屋の整頓に
日々介入すれば少しは違うだろうか。
そのためには、仕事をやめて、トンちゃんのデイの日に私が家にいる必要がある。

「足が痛い」「腕が上がらない」なにかそんなことがあれば、
いっそマシなのかもしれない・・・・と、不謹慎なことを考えてしまう。
どこか体に問題があれば、トンちゃんもトボのサポートを納得して受け入れて
楽をすることができるのに。
トボも、遠慮なく手伝えて、かえって楽なのに。

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